祖母の手作りハムの秘密

祖母から教わっていた手作りハムを、先日1人で作ってみたのですが、レシピ通りに作ってみても、なんだかうまくいかないのです。なんども、レシピを見直して、その通りに調理の工程や、調味料の量を確認しているのですが、ミスがみあたりません。レシピ通りに作っているのに、何が足りたいのであろうかと、祖母に尋ねてみたいのですが、祖母は、昨年他界していますので、直接本人に尋ねる事はできません。祖母の直伝であったので、この味を絶やしたくないと思い、母に相談に実家に戻ってみると、さっそく材料を揃えて作ってみなさいと言うのです。母が直接、味を確かめてくれると言うので、言われるがままにスーパーに買い出しに行き、様々な材料を揃えてみると、母は、突然、分かったと言うのです。まだ、材料を揃えただけであると、私は母におちょくられているのかと思い、多少不満気味に抗議すると、母は、このブタ肉どこで揃えたの?と聞くので、駅前のスーパーだと伝えると、母は、「お婆ちゃんは、肉問屋さんでブタ肉を仕入れしていたわよ」と一言、教えてくれました。母が祖母から聞いた話によると、牛肉は熟成しても美味しいけれど、豚肉は鮮度が良いものに限るのだそうです。祖母は、その事を承知していたので、肉問屋さんにお願いして、手作りハムを作る時には、必ず、鮮度の良い豚肉を仕入れしていたそうなのです。祖母は、何度も、街の肉屋さんを尋ね歩き、祖母の注文に快く快諾してくれた肉問屋さんに、ハム作りの為の肉の仕入れをお願いしていたそうなのです。そんなに、スーパーのお肉と違うのかと、母に聞いてみると、「アンタが、婆ちゃんの手作りハムと違う」と感じたのがその証拠ではないのかい?と、指摘されてしまいました。祖母は、私達が「美味しい」という一事を聞きたくて、肉の仕入れから気を使って、お料理を作ってくれていたのだという祖母の温もりを思いだした瞬間でありました。

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